交通事故と通院慰謝料について
「通院慰謝料」とは?
交通事故にあって通院すると、「通院慰謝料(つういんいしゃりょう)」というお金を受け取ることができます。
これは**ケガによってつらい思いや不便をしたことへの補償(お見舞いのようなお金)**です。
通院慰謝料ってなに?
通院慰謝料とは、事故でけがをして病院に通った期間や回数に応じて支払われるお金です。
たとえば…
- 通院やリハビリで時間をとられた
- 痛みや不安で仕事や日常生活に支障が出た
- 精神的にストレスを感じた
…こうした「目に見えない負担」に対して支払われます。
誰が払うの?
加害者側の保険会社が、あなたに支払います。
事故の責任が100%でなくても、けがをした被害者には通院慰謝料を受け取る権利があります。
通院慰謝料はいくらもらえるの?
慰謝料の金額は、通院した日数や期間、治療の内容などによって決まります。
おおよその目安としては:
通院1日あたり 約4,200円前後(※自賠責保険基準)
ただし、慰謝料にはいくつかの「計算方法」があり、
どの基準が使われるかによって金額が変わります。
主な3つの計算基準
基準 | 特徴 | 備考 |
---|---|---|
自賠責基準 | 最低限の補償。1日あたり約4,300円 | 軽いケガなどで使われる |
任意保険基準 | 保険会社が独自に定める基準 | 実際に使われることが多い |
弁護士基準(裁判基準) | 最も高い基準(例:1日約7,000〜9,000円) | 弁護士を通して請求する場合 |
よくある質問
Q. 通院回数が少ないと慰謝料は減りますか?
A. はい、通院の回数や期間は慰謝料の金額に影響します。
ただし、症状や医師の判断によって「正当な通院」とみなされれば、一定の補償が受けられます。
Q. 治療が長引いても慰謝料は出ますか?
A. 基本的には医師が必要と判断した治療期間であれば、慰謝料の対象になります。
保険会社と相談しながら進めることが大切です。
注意点
- 病院での治療が記録に残ることが大切です(診断書や通院記録)
- 接骨院・整骨院のみの通院は、保険会社によっては対象外になることもあります
- 通院の間が空きすぎると、「本当に必要な通院だったか?」と疑われてしまうことがあります
まとめ
内容 | ポイント |
---|---|
通院慰謝料とは? | 痛みや不便に対するお見舞い金のようなもの |
支払い元は? | 加害者側の保険会社が支払う |
金額の目安 | 1日あたり約4,200円(自賠責基準) |
通院記録が大事 | 病院の診断書や通院記録は必ず保管 |
最後に
通院慰謝料は、けがをした人の心と体をいたわるための大切な補償です。
わからないことがあれば、病院や保険会社、または弁護士に相談して、納得のいく形で補償を受けましょう。