搭乗者傷害保険と人身傷害特約のちがい

交通事故に備える「自動車保険」には、ケガをしたときの補償として、

  • 搭乗者傷害保険(とうじょうしゃしょうがいほけん)
  • 人身傷害特約(じんしんしょうがいとくやく)

という2つの保険(補償)が用意されています。

「どっちに入ればいいの?」「どう違うの?」と迷う方のために、わかりやすく説明します。


搭乗者傷害保険とは?

事故にあって車に乗っていた人(運転者や同乗者)がケガをした場合に、あらかじめ決められた金額が支払われる保険です。

特徴

  • 定額補償(あらかじめ決まった金額)
    → 実際にかかった治療費ではなく、「●日入院なら○万円」のように固定された金額が支払われます
  • 支払いが早く、簡単な手続きでOK
  • 保険金の使い道は自由(治療費以外にも使える)

こんな方におすすめ:

👉 「入院したときの生活費補助がほしい」
👉 「通院が短くても少しでもお金がほしい」


人身傷害特約とは?

**自分や同乗者が事故でケガをしたときに、実際にかかった費用をしっかり補償してくれる特約(追加保障)**です。

特徴

  • 実費補償(実際にかかった分)
    → 治療費・通院費・休業損害・慰謝料など、すべて実際の金額に応じて支払われます
  • 自分にも過失(責任)がある場合でも、満額近く補償される
  • 後遺障害や死亡時にも高額な補償あり

こんな方におすすめ:

👉 「治療費や慰謝料をしっかりカバーしたい」
👉 「万が一の大ケガや後遺症にも備えたい」


比較表でまとめると…

比較項目搭乗者傷害保険人身傷害特約
補償の方法定額(決まった金額)実費(かかった金額に応じて)
補償される内容入院・通院・死亡・後遺障害など(定額)治療費、休業損害、慰謝料、介護費用など
過失(責任)の影響関係なしたとえ自分に過失があっても補償される
保険金の使い方自由(医療費以外にも使える)実際の損害をカバーする目的で支払われる
支払いまでのスピード比較的早い必要書類がそろってから支払われる

よくある質問

Q. 両方入る必要はあるの?

👉 両方入る方も多いです。
**「人身傷害特約で実費をカバー」「搭乗者傷害保険でお見舞金のように使う」**と、安心感が高まります。


まとめ

  • 搭乗者傷害保険:けがをしたときに決まった金額がもらえる。軽いケガでも早く補償されるのが強み。
  • 人身傷害特約:実際にかかった費用をしっかり補償。大きなケガや長期の通院に強い。

最後に

交通事故は、いつ・どこで・だれに起きるかわかりません。
どちらの補償も、「自分や家族、同乗者の安心」のために役立ちます。
ご自身の生活スタイルや不安に合わせて、必要な保険を選びましょう。